今日、頭を通り過ぎていったこと…

もうしょうがないので、ジャンルを限定せずに…

注意欠陥の人は薬を飲んでから車を運転すべき…だが…

JAMA Psychiatry. 2017;74(6):597-603. doi:10.1001/jamapsychiatry.2017.0659

 

Association Between Medication Use for Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder and Risk of Motor Vehicle Crashes

 

  自動車を運転していて、事故を起こしやすい人と起こしにくい人がいます。 統計的にわかっているのは、若い人は事故を起こしやすいこと、知能が低い人は事故を起こしやすいこと、そして注意欠陥多動性障害ADHDの人も事故を起こしやすいこと…です。

 

  このうち、注意欠陥多動性障害の人たちは事故を起こしやすいとはいえ、その注意欠陥症状を改善する薬(神経刺激剤等)を使えば、そのリスクを下げることができることは、以前からよく知られていました。 それを、もっとより大規模な調査で示してみせたのが、上記の研究論文でした。 なんと、約2割もの事故は、ちゃんと薬を飲むことで防げたはずだ、という計算さえできるのです。

 

  とはいえ…。

 

  驚いたことにというか、ダメなことに、日本の厚労省の怠慢のせいでしょうが、注意欠陥多動性障害の治療薬であり、神経刺激剤メチルフェニデート徐放剤の「コンサータ」の添付文書を見てみると、なんと『この薬は眠気を起こすことがあるので、服用中は車の運転等には従事させないこと』などという注意書きが載ってしまっています。 これでは、薬を飲まなければ車を運転して良いけど、薬を飲んだらダメということになってしまいます。 それに、このメチルフェニデートは神経刺激剤、つまりは覚せい剤なので、目が冴えることはあっても眠くなることなどあろうはずもないだろうに、この画一的な注意書きです。 この薬の添付文書に限りませんが、まるであてにならないのです。

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  この矛盾。 この馬鹿げた制度。 これはもう、厚労省のお偉いお役人の方々に頑張って改善してもらうしかないでしょう。 そうしないと、いつまでたっても医療従事者たちから「厚労省はひとりで日本の医療をダメにしている」という陰口が止まりません…。